医師

バインダーを持っている男性医師

医師の職務内容は大きく分けると臨床医と研究医に分かれます。
臨床医とは、患者の病気の治療をする医師で研究医とは病気の原因や治療法治療技術などの研究をする医師のことです。

勤務先と仕事内容

研究医の勤務先は大学、製薬会社などで、臨床医の勤務先には、病院、診療所、医院などがあります。
臨床医には多岐にわたる業務があります。

研究医は医薬の開発、医療技術の開発、病気のメカニズムの研究など、いわゆる医学の発展のために日々研究を続けます。

病院や診療所では、外来患者の診察と病棟に入院する患者の診察があり、どちらの仕事においても、診察、診断、看護や投薬の指示、薬の処方、カルテの作成、記録などをします。
診療科によっては、手術もします。

患者に対する説明や、カンファレンスなどの会議もこなします。
診療所や医院でも仕事の内容は同じですが、大きな手術は病院で行われます。
これらの仕事のうちのどれもが、気を抜けば大きな医療過誤につながります。

勤務医の勤務体系はシフト制で夜勤があり、しかも受け持ち患者の容態によっては夜中でも緊急の呼び出しがかかります。

医師の仕事は、医療に直結しない仕事もあります。
病院や企業、研究機関でも管理職になれば人事や、担当部署の運営に関する責任も出てきます。
開業医になれば、経営という仕事もこなさなければなりません。

医師の雇用形式

医師は、勤務医、フリーランス、開業医などの働き方があります。
大学、病院、診療所、一般企業などに雇用される勤務医となり賃金形態は給与です。自分で医院、診療所などを経営すると個人事業主、自営業となります。診療所や医院は多くの場合法人化されます。

歯科医師の場合は、勤務医としてある程度経験を積んだのち、歯科開業コンサルティング会社からの支援により歯科開業をして自分の医院を持つというのが一般的です。

このほかにも、医院や病院と契約をして特定の治療方や医療技術を提供するフリーランスという働き方もあります。この場合は個人事業主になります。

また、勤務医として働きながら、他の医療機関の当直医として働く人もあります。
医院などを経営しながら、他の医療機関のパートタイマーとして働く人もあります。
医師はダブルワークが非常に多い職業です。

医師の収入

医師は言わずと知れた、日本で最も高収入の職業の一つです。
医師になるためには、6年制医学部を卒業し、国家試験に合格しなければなりません。
しかも、医学部は難関で学資が非常に高くつく学部でもあります。

医師になるためには、時間と費用と努力が必要なのです。
しかも、医師の仕事は常に人の命とかかわる非常に責任の重い仕事で、なおかつ、当直勤務がある激務です。
収入が多いのはむしろ当たり前なのです。

勤務医の平均年収は約1500万円といわれています。
35歳以下でも平均年収は950万円程度です。
35歳以下では、年収の中にはアルバイト収入が12%~15%程度ふくまれています。

一回の当直で5~8万円程度、パートタイマーの時間給が1万円程度なので、一日5時間週2日出勤すれば週給10万円前後という計算になります。

診療所や医院を経営すると収入には大きなバラツキが出てきます。
中には数千万円の年収がある医師もあれば、勤務医時代よりも減収になる場合もあります。